0、1、2歳児さんまでは個人差はあれ自分の世界があり、人との関わり方も自分中心な子供達も、3歳を過ぎると少しずつ他の人との関わり合いや、集団の中にいる自分や「友達」という意識が強くなってきます。
他の人と関わる上で「トラブル」はつきもの。
子供の世界が広がり理解が広がっていくのと同時に、まだ上手に人と関わることのできない子供達は様々なトラブルを持ち帰ってくることがあります。
そんな時に、親としてどう対応したら良いのか、困ってしまうこともあります。
人付き合いに正解、不正解などありませんし、考え方も人それぞれです。だからこそ失敗してしまうこともあり、なかなか難しい問題なのですが、
我が家の暴れん坊が持ち帰ってきたトラブルを思い出しながら、今回は書いて行こうと思います。
保育園で友達に怪我をさせてしまった。すぐに叩いてしまう我が子をどうしたら良いのか
私は5人兄弟の4番目で、上に2人の姉がいます。
自分自身が結婚や子育てを経験する前に姉達の経験、育児を見ることができてなかなかラッキーなポジションだと思っています。(洋服もお下がりがいっぱい回ってきます)
2人の姉の子供は学年は1つ違うのですが、生まれた月は2ヶ月しか変わらず一緒にいる時はまるで双子のようでした(顔は似てないですけどね)
ところがこの二人、すごく仲良くていつも一緒に居たがるのに、一緒にいると必ず喧嘩をするんです。
そしていつも必ず、上の姉の娘が、もう一人の姉の娘を叩いて泣かせてギャーギャー大騒ぎ。
時には髪を引っ張ったり噛み付いたりすることもありました。
どんどんエスカレートしていく暴力に大人達も大慌て。
幸い姉同士はとても仲の良い姉妹だったので「ただの子供の喧嘩」で済みましたが、これが保育園内での出来事だったら大変です。
一緒にいればほぼ100%喧嘩になるので(ケンカするなら離れればいいのに、お互いに一緒に遊びたいんですよね〜…)、
何で喧嘩になるのかな〜と思いながら二人の行動を見ていると…。
上の姉の娘が手を出す前に必ず、下の姉の娘がちょっと嫌味?というか、ライバル心をくすぐるような発言をするんです。
下の姉の娘は母親譲りで言葉が達者。逆に上の姉の娘は伝えたくても言葉にできず、口喧嘩では絶対に下の姉の娘には勝てないのです。(当時2歳〜4歳くらい)
「手を出すのはダメだよ!ちゃんとお口で答えなさい」
と、何度も何度も大人は教えるのですが、言語能力の問題でまだ口で上手に自分の気持ちを伝えることができずに手が出てしまうのだな。
と、見ていて分かりました。
言語の発達度合いは個人差がとても大きいですし、性別でもだいぶ違います。
比較的言葉を上手に使うことのできる女の子は、男の子に比べて暴力を振るうことが少ないのは「言葉でうまく伝えられない」という事が少ないからかもしれません。。
4歳を過ぎ、上の姉の娘も言葉を使うことや、気持ちのコントロール方法を習得していき、下の姉の娘も「言葉の使い方」を学んでいくうちに自然と喧嘩はしなくなっていきました。
うちの長男も怪我をさせられてしまう事よりも、怪我をさせてしまうタイプの子供です。
保育園の先生からも「〇〇ちゃんを怪我させてしまって…」と、何度か報告を受けた事がありますし、小学校へ上がった後も学校から電話がかかってきた事があります。
そんな時はとにかく謝る、謝罪しか言葉がありません。
でも一度、長男が年少さんの時に怪我をさせてしまった子のお母さんに、送迎時になかなか会う事ができずに謝れなかった経験があり、時間が経ってしまって余計に話せず後悔した事があります。
今は卒園して学校も違ってしまい接点もなく、こうなってしまうともっとチャンスがありません。話す機会が少しでもあるなら、会う事ができるうちに謝る方が、自分の気持ちが楽だなと、今更ながら悔いています。
私自身は子供の時から暴力を振るう男の子が大嫌いだったので、本当に我が子ながら情けない気持ちでいっぱいなのですが、
「何でできないの?」とか、
「暴力はダメって言ってるでしょ!」と、頭ごなしに怒る方法はあまり効果がないなと感じています。
子供のタイプにもよるかもしれませんが、うちの子供は「ダメ」と言われる事を余計にしてしまうタイプで、
「ついこの間注意したよね!?」「ダメって言われたばかりで何故するの?」
という事が多々。
中国式教育を受けてきた旦那さんは
「甘いからだよ、もっと罰を与えないと。痛い目を見ないと覚えない」
と言うのですが、暴力はダメだと言っている親が子供に暴力をするのは矛盾があるのではないかと…。その方法は親子の信頼関係を崩しかねないなぁと、私は感じています。
私が心がけていることは「察する」ことです。
息子は何故手を出してしまったのか。話を聞いていると見えてきますし、話してくれない時には「〇〇だったの?」と聞き返すようにしています。
姪っ子がそうであったように、暴力は悪いことだと知っていながら手を出してしまう子供は、その子供なりの手を出した「理由」があるはずです。
どんな理由があるにせよ、暴力が悪いことはいうまでもありませんし、それはしっかりと子供に伝える必要がありますが、
子供の立場に立って理由を理解し、くみ取ること。これはとても大切な作業のように思います。
親が子供に寄り添うことで、子供は親を信頼し、「親に従いたい」と望むようになります。
叱るのではなく、理解する。
「ダメ」という事をしてしまう息子と接してきて、一番「効果があったな」と感じる教え方がこれです。
ちなみに、ウチの息子の暴力パターンは
1.仕返しや自己防衛
2.ふざけていてやりすぎた
3.かまってほしい(=愛情表現)
こんな感じです。3の愛情表現とかめちゃくちゃ迷惑ですし、女の立場からすると理解不能です。
でも昔からよくいましたよね、好きな子にはちょっかいを出す男の子。そしてやりすぎちゃうのがウチの息子です。
保育園で友達から怪我させられた。すぐに叩いてくる友達とどう付き合ったらいいの?
うーん、、これもまた難しい問題ですね。
うちの2番目の娘は暴れん坊の長男にいつも叩かれたり、蹴られたり、髪を引っ張られたり…。可哀相で仕方ありません。
「もう一緒に遊ばない方がいいよ!」
って、親でも言っちゃいます。
それが相手が他人の子供であれば、それはそれは親としては関わらせたくないでしょう。
子供自身が叩いてくるお友達ともう関わらないようにしたいのであれば、
なるたけ被害に遭わないよう避けるのも一つの手だとは思います。
ただ子供は本当に純粋で、たとえ叩かれようともそのお友達のことが大好き。というパターンも良くあります。
子供自身は大好きなお友達に対して親が
「あの子は叩くから遊んじゃダメよ」と言ってしまうのは、子供本人の気持ちよりも親の気持ちを優先してしまっていないかな?という疑問が残ります。
喧嘩が絶えなかった姪っ子達を中立な立場で見ていた時に学んだことは、
「どっちが悪くてどっちが正しいのかを、大人が決めるのは良くないな」
という事と、
「子供同士の喧嘩に大人が口を挟まない方がいい」
という事。
もちろん、上手に意思疎通できず、子供達だけでは収集がつかなくなってしまう喧嘩を止めたり、子供達自身が納得できるよう仲裁に入り意思疎通を助けたりすることは大切ですが、よくよくやってしまいがちな事が
「自分に見えていることだけで善悪を判断してジャッジしてしまうこと。」
この子が先に手を出したよ。…とか、
この子がこんな事を言ったからこの子の方が悪い…とか。
大人の目には移りきっていない本当の理由が必ずあるので、「こうだ!」と決めつけずに子供に尋ねてみる事。聞いても答えてもらえないときは想像力をフル稼働して
「こうゆう気持ちになってこんな事をしちゃったのかな?」と寄り添って考えてみると、
大人の固まった頭では想像もつかなかったような本当の理由が見えてきて、
「心の底から悪い子供なんていない」
という事実に気づく事ができます。
そしてとっても大切なことで大人がついつい忘れがちな「許す」という気持ち。
これは大人よりも子供の方がずっと上手にできます。
どんなに大泣きしていようとも、「ごめんね」の一言で「いいよ」と許してしまう子供達。
これは大人が見習いたい特質です。
保育園に友達ができない、友達と遊ばないでいつも一人で遊んでいる
友達を作りたいのに出来ないのか、それとも友達を作りたいと思っていないのか。
それによって心配度は異なってきます。
もしお子さんが後者である場合、その心配は「余計なお世話」かもしれません。
だってきっと、お子さんは一人の世界が楽しくて満足なのですから。
本当はお友達が欲しいのに恥ずかしくて話しかけられない、どうやって友達を作ったらいいのか分からない。そんな子供は内心寂しい思いをしているかもしれません。
私自身は幼い頃、友達を作るのが苦手な子供だったと思います。
人見知りで恥ずかしがり屋。仲間に入りたくても「いれて」という事ができなくて。
誘ってもらえるのを待っていたり、友達の方から声をかけてもらえるのを期待していました。
ものすごく受け身だったので、誘ってもらったりきっかけをもらって仲間に入れたときはいいのですが、入りたいのに入れなかった時の寂しかった気持ちは今も覚えています。
でも自分からは行けないんですよね、「仲間に入れて」と聞いた時に「いいよ」と言われなかったらどうしよう・・・と、断られる事が怖くて言えないんです。
ただ、そうゆう子供が大人になっても同じような性格かといったら、そうとは限りません。
もちろん根本の部分に臆病な性質は残っているのかもしれませんが、様々な経験を通して変わっていきます。
ものすごく受け身だった私も、待っているだけでは何も始まらない事を知り、自分から動くようになりました。
「やりたい」と思ったことはやる。やるかやらないか悩んだらとりあえずやってみる。
そうやってやってみた事が自分を成長させてくれる事を知って次はもっと踏み出すのが簡単になって…。幼い頃からは想像がつかないほど能動的になったと自分でも思います。
でもそれも、幼い頃にあった自分自身への劣等感からの反動なのかもしれません。
「変わりたい」願望がものすごく強かったですから。
そんな感じで子供は自分自身で選び変わっていくものなので友達がいない事をそんなに心配する必要はないとは思いますが、どうしても気になるのであれば、子供が友達を作るきっかけを親が作ってあげることはできるんじゃないかなと思います。
娘の保育園のクラスに、全然おしゃべりをしない女の子がいました。
2歳児クラスの時には子供達も全く気にしていませんでしたが、3歳児に上がって大人の言葉もよく理解できるようになり、先生も喋らないその子を気にしているのが、子供たちにも伝わってくると、
「〇〇ちゃんとは遊んでないよ、だって全然喋らないんだもん」
ある日娘がこんな事を言っていました。
その子のお母さんは本当に賢かったと思います。
保育園に馴染んでいないその子を、退園させるのではなく、むしろ積極的に保育士さんに相談し、また、他のお母さんにも相談し、お休みの日に
「一緒に遊ぼう」
と誘って、子供同士が保育園外でも遊べる機会を作りました。
保育園の外で遊ぶ事で距離がすごく縮んだうちの娘とその女の子は、保育園でもよく遊ぶようになりました。
保育園に友達がいない。嫌われているのかも…
うちの子は友達から嫌われているかも!?
親としては辛く受け止めがたい事実です。
けれどこれこそ、子供自身が乗り越える問題で、親の出る幕はないのでは。と、私は思います。
嫌われる事、誰でもあると思います。
むしろ誰からも嫌われない人は滅多にいないのではないかと思います。
私自身も友達に嫌われた経験がありますし、嫌われた事で高慢で高くつきあがった鼻がへし折られてより自分に磨きがかかった良い経験だったと今は思っています。
ただそれが、自分の愛する我が子が嫌われていると思うと、自分が嫌われる以上に胸が締め付けられるのは、母だからなのでしょう。
「うちの子、みんなに嫌われているのかな〜」と、なんとなく感じたきっかけは、先生との面談の時。
先生との話の中で、息子がすぐに友達に手を出してしまう事と、必ずしも息子が悪い訳ではないのに手を出してしまう事で悪者になってしまう事、友達が離れていって孤立するのではと心配していると話してくれました。
また別の日、たまたま登園が遅かった時にお友達が「あれ、〇〇いなかったの?気づかなかったよ」と言い、それに対して先生が激怒。
「なに言ってんの!そんな風に言われたらどんな気持ちになるか考えなさい!!!!!」
「・・・・し〜ん・・・」
お友達の言葉にというより、先生のその反応にびっくりして、そんなに激怒するほど息子の嫌われ方は深刻なのかな〜。。。と。
また別の日、友達同士で遊んでいる時に塀の上で遊ぶ二人の男の子に
「俺もやりたい」「次俺も」
と、何度も訴えている息子に全く無反応の二人。普段からこんな感じなのかな…、これはちょっと可哀想かも。
ただ、大人の心配をよそに息子本人は天真爛漫で気にしている様子や悩んでいるような様子が見られず、変わらずお友達に接していたので私はあまり気にしないようにしていました。
息子自身も悩む様子が見られるようになったのは小学校に入ってから。
成長するとともに自分の受けている扱いが不当だということに気づいたのでしょう、
「今日、〇〇君にこんなこと言われた。もう絶対許さない!〇〇君とはもう遊ばない!」
そう言って塞ぎ込む息子。
唯一同じ保育園から小学校へ上がったそのお友達とは、家族ぐるみのお付き合いがあったので正直
「揉めたくないなぁ〜」
と思ったのですが、息子の気持ちをくみ取り、
「そっかぁ、そんなことがあったんだね、悲しかったね。もう遊びたくないなら、遊ばなければいいんじゃない?」
「でも、本当にそれでいいの?」
「〇〇君は大事なお友達じゃないの?」
それでいいんだ、もう友達じゃないんだ。もう口もききたくない!と言って怒っている息子。
じゃあ好きにすれば〜と、放っておいたら、
数日後にはその友達をうちに連れてきて仲良く遊んでいました。
その件で学んだ事。
仲良しのお友達に傷つくような言葉を言われた、という事実はやはり親も傷つくのですが、
その事実よりも息子が親を信頼して、自分が傷ついた経験を話してくれたということが何よりも嬉しかったです。
きっと親の知らないところで傷ついたり悩んだり、子供なりに色々あると思うんです。
私は自分から親に話したり頼ったりすることができない子供だったのですが、大人になってみて、子供には頼ってきて欲しい、なんでも話して欲しいって思います。
話せば楽になることもあるのにって。
息子も私や旦那さんに似て秘密主義なところがあり、話してくれていない事がほとんどだとは思いますが、
「お母さんになら話してもいいかな」
と思われるような母ちゃんになるのが私の目標です。
まとめ
年齢が上がっていくほどに子供の友達関係も複雑になっていきます。
また「親に守ってもらわないといけない存在」から、「自分で善悪を判断できる子供」へと成長していきます。
お友達とのトラブルを通して子供も親も成長させられますので、一つの成長するチャンスと思って親はでんと構えていたら、子供も親を頼りやすいんじゃないかと思います。
はじめまして、このサイトの管理人pikariです。
中国人の旦那を持つ日本人妻であり、二人の男の子と一人の女の子を育てるワーママです。
子供ができてからずっと「育児も仕事もバランスよくできる職場」を模索し続け、たどり着いた今が2種類の自営業を掛け持ちしつつ旦那の事業を手伝いつつ育児をするという、超アンバランスで不自由なような自由な生活。笑
理想の生活にはまだたどり着けていませんが、育児も仕事も、日々反省しながら一歩一歩、少しづつ前進している毎日です。
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