年々増え続ける児童虐待事件。下のリンクは平成29年度調べの児童虐待相談件数についてまとめたものです。
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/000348313.pdf#search=%27虐待+数%27
この数字を見るだけでもたくさんの子供たちの痛みと、同時に母親たちの悲痛な叫びが聞こえてきそうです。
自分に子供ができる前は、こんなニュースをテレビで見ると単純に「親がひどい」と思っていたのですが、
実際に子育てをしてみると苦しくても助けを求めることができなかった子供を思い胸が痛むのと同時に、親も苦しかったのだろうと、その胸中を思いめぐらしてしまいます。
どうして子供を叩いてしまうのか。
大事にいたる前に引き返す方法はないのか。
答えは「あります」。
引き返すなら早い方がいいですし、もしこの記事を読んでいる方で「変わりたい」と少しでも思っている方がいるのであれば今すぐ「変わる」決意が必要です。
きっと参考になるのではないかと思います。
訳が分からず言うことも聞かないイヤイヤ期に母親はストレスいっぱい
まず最初に断言したいのは「叩く」という行為や激しい怒りは習慣化します。
そしてエスカレートします。
ブレーキが効かなくなっていくのです。
テレビでよく見る悲しい事件も、きっときっかけは些細なもので最初は少し叩いてしまったことに罪悪感を感じていたと思います。
その罪悪感に対して何も対処しなかったり、そのまま行動を変えずに繰り返していくとだんだんマヒして罪悪感すら感じにくくなっていきます。
「でも、どうしようもできない。とっさのことで、イライラしたら手が出てしまう」
と思われるかもしれません。
それはきっと、「どうしたら自分を変えることができるか分からない」からではないでしょうか?
それとも
「どうしたら子供が変わってくれるんだろう?そうすれば叩くことはなくなるのに」
と思っていらっしゃいますか?
もし「子供が変わらないから自分も変われない」と思っていらっしゃるのであれば、今の状況に変化をもたらすのはちょっと難しいかもしれません。
人は自分の意思で自分の行動を選ぶことができますし、コントロールする力を持ち合わせています。
そのことに関しては後の項で詳しく書いていきますね。
話ができる人はいますか?
1日にあったことやイヤイヤが出現して困った出来事、子供に手をあげてしまって悲しい思いをしたことや、そんな時どうしたらいいかな?・・・など、
育児について心を開いて話ができる人はいますか?
子育ては次から次へと悩みがやってきますし、みんな上手になんてできません。
人と比べたり人目を気にしたり、「もっと上手にやらなきゃ」と思う気持ちは自分にプレッシャーを与えることはあっても信頼できる人間関係を築くのを邪魔してしまうかもしれません。
1人目の育児の場合特に、話せる人を見つけるのはちょっと困難かもしれませんが
(子供が成長したり、増えていくに連れて人間関係も広がっていくのですが、最初はほとんどの人が孤独です)、
育児相談などのサポートも使うことは可能ですし、自分さえ心を開けば信頼できる友人は必ずできます。・・・参照
旦那さんに何でも話せたら一番いいのですが・・・(人によりますが基本的に男性は共感力が女性と比べて低いですよね^^;)
我が家の場合、もしも子供を殴ったなんて旦那さんに話そうものなら
「お前が悪い」
の一言で終了ですね、間違いなく。笑
その通りですけど、一番言われたくない言葉ですよね。頑張っているのですから。
私の場合、育児に関して話しやすい場所はfacebookでした。
友人限定公開にしているので基本的に友達になっている人しか投稿は見れないですし、独身者から私の母親世代まで、幅広い年齢層のアドバイザー?いやカウンセラー?とも言える友人達が、共感や、知恵や、アドバイスをくれます。
facebookは個人名が出ているので自分自身をさらすのは勇気のいる事かもしれません。
けれどだからこそ、本当に信頼できる関係を築くチャンスがあります。
その代わり、あまりよく知らない人からは友達申請が来てもスルーします。
(人目を気にせず投稿したいと思うことを投稿したいので)
広くなくて良いんです。
狭くても深く付き合える人がいればそれで充分です。
自分が心を開けば、相手も開いてくれる。そう思います。
そしてそうして築いた信頼関係のひとつひとつが、自分に自信を与えチャレンジを乗り越えるパワーとなります。
ものすごいエネルギー必要なんですよ、育児って。特にイヤイヤ期!
お母さんパワー吸い取られまくりで夜はぐったりですよね。
話を聞いてもらうことは私にとってはものすごいパワーをくれました。
明日は笑えるかもしれないと思えました。励ましてくれる人の存在って大きいです。
睡眠不足はイライラの原因!睡眠時間はなるべく削らず規則正しい生活を
日中めちゃめちゃストレス溜まるから、夜はお楽しみの撮りためたDVD鑑賞を…。
って、その気持ちはすごーく分かります。ストレス発散したいんですよね。
そんな楽しみ方くらいしかできないですもんね。
私も一時期「夜中はやっと私の時間〜」と思っていましたが、睡眠不足はイライラの原因です。
「やってしまった」と思うほどに激しく怒ってしまう日は大抵あまり眠れていなかったり、ホルモンバランスが崩れている時だったり(つまり生理前)、何かしらの原因があったりします。
やりたいことをやる=ストレス発散=楽しく子育て出来る
だと思っていたのですが、やりたいことをやりすぎるとだんだん、
育児<やりたいこと(自分)
という方程式が出来上がってきます。
これがまたエスカレートしていくとネグレクトなどにも繋がっていくと思うので、
あくまで主は育児、やりたいことはできる時だけ。もしもできたらラッキー!!
くらいに思っておくのがちょうど良いのではないかと思います。
子供が早く寝たら、寝不足にならない程度にお楽しみ時間を取るのは頑張っている自分へのご褒美として大切だと思います。
けれど睡眠もとっても大切です。心と身体は繋がっていますから。
「こうじゃなきゃだめ」を「別にいいかもしれない」に変えてみよう
私がイヤイヤ期の子供を育てるのが少し楽になった考え方、
「別にいいかもしれない」と思うこと。
「もう時間だ!早く帰らなくちゃ!!」
「病院遅刻しちゃうよ!早くして!!」
「泥だらけになったよ〜、もう、誰が洗濯するんだよ〜」
「その遊びはやめてー!」
自分には「こうじゃなきゃダメ」という自分が作った常識があります。
「いやいや、社会のルールでしょ」「それ普通でしょ」と思われる方が多いかと思いますが、そのルール全部を2歳のイヤイヤ期真っ盛りの子供に理解しろと言ってもそれはそれは無理のある話で。
そもそも母親が「ダメだよ」と、自分の常識を押し付けると2歳の子供は「自分の意思は受け入れられなかった」という印象しか残りません。
それがなぜいけないことなのかが理解できないからです。
ただあるのは「自分はこうしたい」という自分の気持ちだけ。
だから私は「本当にそれはダメなのかな?」と、自分に聞き返すようになりました。
「早く帰らなくちゃ」→「夕食のメニューは・・・あ、あれがあるから簡単に済ませられそう。10分くらいなら遊んでもいいかな」→「じゃああと10分だけ遊ぼうね」
「病院遅刻しちゃうよー」→「病院に電話して予約を取り直す?とにかく状況を聞いてみよう」
病院は、そもそも子連れに寛容なところが行きやすいですね。数分遅れただけで冷たい態度をされる病院もあれば、30分までは遅れても大丈夫という病院もあります。
そもそもスタッフが子供を好きかどうかでかなり行きやすさが違います。
周りが寛容だと自分も子供に寛容になれます。どんな環境に身を置くかも子供に優しくできる重要な要素だと思います。
「泥だらけになったよ〜、もう、誰が洗濯するんだよ〜」→「ま、洗えばいいか」
洗うのは面倒ですが、汚さないでと思いながら子供を見ているよりもあとで洗えば良いと思っている方が気持ちが楽。子供は汚すのが当たり前ですから、遊びに行くときは汚れてもいい服を着せるというのも知恵だと思います。
こうやって考えていくと、考え方ひとつ変えるだけでダメなことって本当はそんなに無いんですよ。
それでも、これは絶対にしちゃダメ!ということは必ずあります。
私の場合は人を傷つけることと子供自身の命に関わることですが、「絶対ダメ!」と思われる基準はそれぞれにあるかと思います。
そこは譲ってはいけないと思いますが、それ以外のたくさんあるルールは理解ができるようになるにつれて少しづつ教えていけばいいのです。
子供にとっては「今」その瞬間がとても重要。
ママが少しでも理解を示して譲ると「自分は受け入れられた」という満足感に繋がります。
ぶつかることも多いイヤイヤ期ですが、子供を理解しよう、受け入れようと努めることで心の距離がグッと縮まるチャンスでもあると私は思います。
「怒り」は出し入れの自由な言うことを聞かせるためのツール
「怒り」って、自分ではどうしようもなく沸き起こってくる感情だと私は思っていたのですが、「出し入れ可能」だということを知って衝撃を受けました!
そして同時に希望も持ちました。
短気な自分を変えたいと思っていたからです。
基本的に「怒り」は相手をコントロールしたいという欲求から生まれます。
誰もが子供や他人に対して怒ってしまうとき、無意識に「怒り」は言葉で言うよりも早く相手にいうことを聞かせることのできるということをよく知って使っています。
「早く」っていうところがポイントですね。
言葉で伝えるのはとても時間がかかるし通じないことが多いんですよね、小さな子供相手だと特にそうだと思います。
うちの2歳児もこっちの言っていることが分かっているんだか分かっていないんだか。。。いつもひょうひょうとしています。
「早く」なくてもいい、相手が変わらなくてもいい、変わるか変わらないかは子供自身が選ぶことだから。
ということをよく理解すると、「怒る」意味がなくなります。相手を変えなくてもいいからです。
けれどそれは「伝える」ということを辞めるという意味ではなく、いけなかったことや、子供のしたことでお母さんがどんな気持ちをしたのかを「伝える」ことはとても大切だと思います。
怒りを制することは訓練が必要です。でも、私自身は「怒りは出し入れが可能」というその言葉にだいぶ救われ、その事実を知ってから子供に怒りをぶつける頻度はグッと少なくなりました。
「ごめんね」は母親にとって一番言いにくくて必要な言葉
「ごめんなさい」って、普段割と使う言葉なんですが、不思議と子供にこの言葉を伝えるのってハードルがあるんですよね。
長男がイヤイヤ期の時期だったのでもう5年近くも前ですが、とある育児番組を見ていて、
「お母さんが激しく怒ったり、叩いたりしてしまうこと、あると思います。でもそれ以上に大事なのはその後に必ず謝ること」
と言っていて、
「私もやってみよう!失敗は親でもある、人間だから。大事なのはその後に謝れるかどうかだな!!」
と思い、実際に息子に激しく怒った後に謝ろうと思ったんです。
でも、「ごめんね」の言葉がこんなにも重たいものだったのかと、こんなにも口にするのが難しい言葉だったのかとその時に思いました。
無理矢理に言っても表面的な感情のこもらない言葉になってしまいますし、それでは気持ちが伝わりません。
「自分は親だから」というつまらないプライドを捨てるのは大変でした。笑
でも、どんな「ごめんね」でも、子供は受け入れてくれるんだと、その時知りました。
どんなにママがひどいことをしたとしても、幼い子供は「ごめんね」のたった一言で、即座に「いいよ」と返してくれます。
本当に人を許すプロだなって思います。笑
爪の垢を煎じて飲みたいくらい。子供のピュアさには頭が上がりません。
もしも「やっちゃった、、、」と思うことがあったら、勇気を出して言って見てください
「ごめんなさい」の一言を。
まとめ
いや〜色々思い出して涙がちょちょぎれちゃいました。
育児って本当に素晴らしいですね。子供との心がつながる瞬間!あの瞬間がたまらないです。
幼い子どもはまだつながりやすいです。大きくなればなるほど、複雑で心をつかむのが難しくなってきますから、手遅れにならないうちに、放置せず「和解」することをお勧めします。
そして同じことを繰り返さないこと!
大丈夫です、変わりたいと本気で望んでいるのであれば、必ず変わることができます。
はじめまして、このサイトの管理人pikariです。
中国人の旦那を持つ日本人妻であり、二人の男の子と一人の女の子を育てるワーママです。
子供ができてからずっと「育児も仕事もバランスよくできる職場」を模索し続け、たどり着いた今が2種類の自営業を掛け持ちしつつ旦那の事業を手伝いつつ育児をするという、超アンバランスで不自由なような自由な生活。笑
理想の生活にはまだたどり着けていませんが、育児も仕事も、日々反省しながら一歩一歩、少しづつ前進している毎日です。
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