中国の幼児教育。その現状と教育事情を探ります。

幼児教育の一環で勉強させられる子供 中国文化

 

赤ちゃんの時期を過ぎ、活動が活発になり、自我の芽生えも感じられるようになる、4歳から6歳頃までの時期。この時期の子供に行う教育を、幼児教育と呼んでいます。

幼児教育には、周囲と協調した生活ができるようにする「しつけ」の部分と、その子だけの個性や才能を伸ばす「創育」の部分があります。

「しつけ」も「創育も」、その背景となっている、社会の価値観を反映します。社会環境の違う日本と中国。幼児教育にも、いろいろな違いがありそうです。

今回は、中国の幼児教育に注目して、日本との違い、その長所や短所について探ります。






中国の幼児教育の特徴

中国の教育制度は、義務教育を含め、日本とあまり変わりません。

6-12歳が通う小学校と、13-15歳が通う初級中学校が義務教育、16歳以上が高等学校・専門学校・大学・大学院となります。

今回注目する「幼児教育」とは、義務教育以前の4-6歳向けに行う教育です。

0-3歳向けの保育所もありますが、一人っ子政策以降の少子化やベビーシッターの普及で、保育所は激減しています。

現在中国で幼児教育といえば、4-6歳が対象となる「幼児園」での教育を意味します。

 

中国の幼児園では「英才教育」が最優先される

・一人っ子政策のもとで、中国の若い両親は、幼児教育に非常に熱心。

・幼児教育の目的は英才教育。小さい頃から人にない能力を磨き、新しい知識を学ばせたい。

・幼児園は全日制で、午前中は言語・科学・芸術・英語」などの基礎学習。午後は、モンテッソーリ学習や英会話、ピアノ・ドラムなど、才能を伸ばす演習で、みっちり学ぶ。

 

中国の幼児園は「過保護」なところがある

・夫婦共働きの両親の下、祖父母に溺愛されて育つので、生活習慣が未熟な幼児が多い。

・若い両親は、大事な一人っ子を「大事にしてくれる」教育環境を重視する。

・幼児園の先生は、わがままな幼児の世話にかかりきりになり、生活習慣の学びまで手が回らなくなる。

 

中国の幼児園では「遊び」が少ない

・集団授業と、両親の意向に沿った習いごとが中心で、無心に遊ぶ時間がない。

・子供は「遊ぶのが仕事」ではなく、人より「秀でるのが仕事」。

・遊びの持つ創造性や、社会性が養われる要素が少ない。





日本と中国の幼児教育の違い

中国の幼児園での教育の仕方を、日本の幼稚園と比較してみましょう。

 

日本の幼稚園は「社会性」を学ぶところ

・日本の幼稚園では、最初に「他人」に出会うところ。

・他人への対し方や礼儀、みんなと一緒の過ごし方を教える。

・中国の幼児園は、幼児ひとりひとりへの個人対応で、他人への作法は教えない。

 

日本の幼稚園は「自立性」を学ぶところ

・日本の幼稚園では、「自分のことは自分で」やらされるところ。

・運動会や屋外活動に連れ出され、新しい体験を増やしてくれるところ。

・中国の幼児園では、食事の作法もできていない幼児に、科学や芸術を教えようとしている。

 

日本の幼稚園は「遊ぶ」ところ

・日本の幼稚園では、基本的な生活習慣を学ぶ以外は、「遊ぶ」ところ。

・遊びを通じて、自分で工夫したりしながら、子供の創造力を伸ばそうとする。

・中国の幼児園は、人よりも早く子供の才能を見つけ、それを伸ばす基礎をつくるところ。





中国の幼児教育のいいところ

中国の幼児教育のいいところは、「新しい知識」に熱心なところにあるように思います。

これに対して、日本の幼児教育のいいところは、「自由放任」のよさではないでしょうか。

 

幼児にこそ、最新の知識と知恵を!

中国の教育方針は、幼児だからこそ、大人があらかじめ可能性をせばめてはいけない。幼児だかこそ、大人に無い才能を見せるかもしれないという考えが基本にあるように思います。

中国の古い文学も、今の子供は、新しい読み方をするのではないか。

すぐれた科学者は、みな子供のよう好奇心を持っているではないか。

子供にこそ、いちばんいいもの、新しいものを提供したい。

 

幼児園は知識を学ぶところ、家庭は道徳を学ぶところ

本来、他人との関係は、幼稚園で学ぶ以前に、地域で学んでいたものです。

日本では、親戚関係や地域コミュニティが希薄化してしまっています。だから、幼稚園が、子供にとって、初めて「他人」を学ぶ場所になっていることは否定できません。

でも、中国社会は、子供や子供のいる家族に優しい社会なのです。みんなで子供を育てる意識が強い。だから、幼児園が「学ぶ」ところになっているのかもしれませんね。

少しうらやましいですね。

 

中国では天才を見つけようとし、日本では周囲とうまくやろうとする

子供にこそ、いちばんいいものを与えたいと考える中国の幼児教育は、ある意味、天才を見つけようとする教育だと思います。それも、ひとつに決めつけないで、いろいろな才能を見つけようとしています。

日本の幼児教育には、集団主義なところを感じませんか?

少しナイーブな幼児の場合、社会性から身につけさせようとすると、却って引きこもりがちになってしまうことも無いとは言えません。そんな幼児でも、科学には突出して興味を示すことも、あるのではないでしょうか。

日本の幼稚園は、子供が「さびしさ」を学ぶ場所でもあるのだという論を聞いたことがあります。私には、あまりそうは思えないのですが(疑問)





中国の幼児教育の悪いところ

中国の幼児教育のよくないところは、幼児園と家庭の役割分担が、必ずしもうまく行われていないところなのかもしれません。

一方、日本の幼児教育で心配なところは、社会性や自律性を、才能よりも優先させてしまうところかもしれません。

基本的な生活習慣をどこで学ぶのか

共働きでフル回転の母親と疎遠になり、親がわりの祖父母は溺愛する一方。ホームヘルパーは礼儀や道徳は教えてくれないとしたら、中国の子供は、どこで社会性を学ぶのでしょうか。

日本の幼稚園は、ある意味で、そのセイフティ・ネットになっているように思えるのです。

 

少し過保護になり過ぎてはいないか

中国の若い母親から見ると、日本の幼稚園のこんなところが、あり得ない!のだそうです。

生活習慣の違いもありますね。でも中国では、子供の肥満が、社会問題になってますよ。

少し、気をつけて!

・寒い冬でも、幼稚園では冷たい水を飲ませている!

・風の強い日に、薄着で、屋外で運動させてる!

・給食が、ご飯・牛乳・少量の肉や野菜のおかず・卵スープだけ!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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